だめのブログ

丸山道慶が書いています

小学校卒業式、卒業生保護者代表謝辞

 もうかなり忘れ去られていることですので、そろそろ良いかと思い季節外れにアップしておきます。

 一部でご好評をいただいたので、どなたかのご参考になれば幸いです。

 今年の三月に、息子の小学校で保護者代表謝辞を務めたときの全文です。

 

***** 以下 *****

 

謝辞
 はじめに、南小学校の校長先生はじめ先生方、本日六十二名の児童に卒業証書を授与されましたことを、厚くお礼申し上げます。来賓の皆様、地域の皆様にも、保護者を代表いたしまして、お礼申し上げます。誠に、ありがとうございました。
 この子たちが三年生の時、東日本大震災がありました。連日、被災地の様子が伝えらる中で、いち早く学校での授業が再開されたニュースを何度も見ました。
 私は、食べるものもない、寝るところもない、トイレにも不自由している人がたくさんいるのに、学校なんて後回しでいいじゃないかと思って見ていました。でもそれは間違いでした。
 今日卒業生が受け取った卒業証書には「小学校の全課程を修了したことを証する」と書かれていると思います。あの時、被災地の学校が再開するのが遅れれば遅れただけ、被災地の子供達は、南小の子たちと同じ勉強をできないまま、次の学年に進まなければならなくなってしまい、それは、とても不幸なことです。
 だからあの時、なによりもまず、学校の授業を再開するために多くの人々が努力したんじゃないかな、と私は思っています。
学校の勉強というのは、それくらい大事なものなんだと、私はあの時学びました。
 勉強をすれば必ず夢がかなうかどうかはわかりません。しかし、夢をかなえたいと思ったときに、勉強したことは必ず役に立ちます。その勉強を、六年間、子供達はよく頑張りました。家族みんなで私達保護者は、六年間毎日、子供を無事に学校に送り出しました。PTAや子供会の活動を通して、子供達を見守ってくださった地域のみなさんがたくさんいらっしゃいました。そして、学校では素晴らしい先生方が、子供たちに勉強を教えてくださいました。それが、今日いただいた卒業証書に集約されていると思うと、ずっしりと重く感じることでしょう。
 これから子供達は中学校という新しい世界へと歩を進めてまいります。時に悩み、苦しむこともありましょう。どうぞこれからも、これまでどおりにお力をくださいますようお願いを申し上げ、お礼の言葉といたします。
 誠に、ありがとうございます。
平成二十六年三月  日
  市立 小学校 平成二十五年度卒業生 保護者代表 丸山 道慶